ウォンビンの『アジョシ』

昨夜のカミナリはすごかった。
一昨夜のセミ以上(って、あたりまえか)。空が割るんじゃないかと心配したが、そのまま空は残っている。よかった。そして豪雨、それもよし、暑さが溶ける。

映画『アジョシ』を見た。
アジョシとは韓国語で「おじさん」とう意味。主演はウォンビンということで、ほお、彼もそんな年齢になったのかと。
でも、映画で見たら全く「おじさん」じゃない。
青年というよりも、まるで少女。彼って、こんなに線が細かったっけ?
どっかのインタビューで、「食べなくてやせ細るから、姉さんのところに同居して皿洗いしている」とあったけど、確かに、ちょっと痩せすぎた。

映画は冒頭、このウォンビンと一人の少女のやりとりから始まる。ウォンビンは当初から犯罪者のニオイがムンムン。
一人暮らしの食卓にサボテンがおいてあって、おおお、これは『レオン』かあと古い映画を連想させる。が、内容はまったく違う。

北野武崔洋一、だけならいいけど、キル・ビル…。

もう血が出すぎ。
気持ち悪すぎ。
サスペンス映画じゃないんだって、ホラーだって?

かつて秘密組織にいて、特殊訓練をうけた主人公(ウォンビン)は、場末のチャイナタウンで質屋をしている。そこに出入する6歳の少女。母親は覚醒剤中毒で反ネグレクト状態。覚せい剤取り引きをめぐる中国と韓国のヤクザの爭い。さらに子供の臓器輸出組織がそこにからんでいる。少女を救うために、主人公はものすごい勢いで人を殺していく。

「残忍な映画」「ひどすぎる」

帰りのエレベーターの中では、女子はみんな私と同じ感想だった。でも、男たちは好きなんだね、あれが。
ネイバーの評価もあり得ない9.5(10点満中)

NONKIちゃんが崔洋一の映画の手伝いをしていて、その時にも言っていたのだけど、やっぱりオトコって血が好きなのかな。(闘牛の牛みたいに)。

それにしても、ウォンビンファンは、いやじゃないのだかな。除隊後の復帰第1作はマザー(『母なる照明』)で、2作目なこれ。
どっちもニコリともしない、くら〜い役柄。もちろん、美しかったけれどね。少女のように。
でも、ファンとしては、そろそろ『秋の童話』とか『フレンズ』みたいな、ああいうハツラツとした普通のウォンビンが見たいのではないだろうか。