いよいよ戦争が話題になってきた?

ミサイル発射が予想されている本日10日、ソウルは快晴なり。
で、ここにきてやっと周辺でも「戦争」が話題になってきた。

状況的には「開成工団の事実上操業停止問題」が深刻だが、若い友人たちの間ではそれよりも「戦争呼ぶジャーナリスト」米NBCのリチャード・エンゲル記者の韓国入りが話題だ。一昨日までツイッターフェイスブックでインディーな音楽情報ややカフェのスイートについてワーワー言っていた連中が、「いよいよ戦争か」とつぶやき始めている。

女性たちも同じで、昨日のランチ会でも、いきなりその話題となった。といっても、このランチ会に韓国人はおらず、主には欧米のファンドマネージャーや外交官の奥さんたち。情報的にはかなり恵まれた位置にいる人々である。
今のところ各国大使館から退避命令のような緊急な案件は発生していないため(奇しくも私たちのランチ中に<北朝鮮から>退避勧告が出されたけど)、話題は今後の展開予想となった。

「ソウルは危ない?」
「それはないと夫が言っていた。北米筋では可能性なしって」
「だって、ソウルが攻撃されたら、米軍が黙っちゃいないでしょう」
「だとしたら、東京も同じね」
北朝鮮の性格からして都市は狙わないと思う。反撃されたら国がつぶれる。おそらく田舎、誰も住んでいないような島とか。前も延坪島だったし」
「島だったら、ドクトとか、ちょうどいいんじゃない」
「そうよね、いっそのこと、あそこに落ちれば。一石二鳥」
「だったらセンカクも」
「いいわね〜、北のミサイルによる東アジア領土問題一挙解決!」

話は大いに盛り上がり、みんな上機嫌で解散。で、ちょうどその頃には、北朝鮮から「韓国在住外国人への退避勧告」が出されたのだが、それに関して各国大使館から特別な注意喚起もなかった。

でも、家に帰ったら、韓国の友人から電話があった。
「そちらはどう? 何か情報ある? 私の周りではお米とかお水とか買っておこうという人たちが出始めたのだけど」

私はさきほどのランチ会の話をし、当面はみんなソウルから離れるつもりはないようだと話した。
「日本の知り合いのジャーナリストに聞いたら、彼もやはり都会が狙われることはないだろうと言ってた」
韓国人は自国の政府やマスコミをあまり信用していない。
これまでも北からの攻撃に関しては、いつも米国や日本より情報が遅れていたし…。

私自身は朝は日本と韓国のテレビニュース、昼間は英BBCのラジオニュースをつけっぱなしにしている。
ネット上で読める記事もいろいろ見ているが、秀逸なのは日経ビジネスオンラインで昨日より掲載が始まっている、鈴置 高史氏と木村幹氏の連続対談。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20130408/246292/?leaf_bn
http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20130408/246336/?P=1

このお二方の分析はお見事だ。