朴槿恵(パク・クネ)は意外に大変かも

中国の少し落ち着いたので、やっと猫のことが書けそう。まとまった分析もいろいろ出てきていて、モヤモヤが少しずつ晴れて行くような。

「現下の中国の反日暴動と尖閣問題についてメモ」(極東ブログ
http://finalvent.cocolog-nifty.com/fareastblog/2012/09/post-f784.html

それと、昨夜読んだのは、ツイッターフェイスブックでも大いに話題になっているこの方、私は知らなかったのですが、すごい反響ですね。
http://www.maya-fwe.com/4/000233_J.html

いろんな人がいるんですね。
一方、私も知っていた<中国で一番有名な日本人、加藤嘉一氏>の評判はボロボロ。大先生とか言われていたけど、もともと大手メディア向きの人だったんでしょう。

さて、今回の件に関して韓国のメディアはといえば「日本の右傾化」という論調。ただ、一昔前なら大騒ぎになったのだろうけど、今の韓国は昔とちがって日本だけにかまっていられない。特に年末の大統領選挙に向けて、いよいよメンバーがそろい、「過去の清算」やら、「右傾化」やらの、日本に向けられる言葉は、そのまま「朴正煕の娘」に結び付いてしまう。

ところで、最近ちょっと驚いたのは、パク・クネ指示の中核といわれる保守層は意外に「わからないかも」ということ。特に60代以上の真性保守の人々は、「真性」なだけにやっかいな面も。

「父親は偉大だったが、その娘に何ができる。女なんかダメだよ」という女性差別の人もいるし、うちのアパートの掃除の仕事をしているおばさん(70代)の話にもちょっと驚いた。
このおばさん熱烈な朴正煕支持者で、日ごろから「歴代の大統領で一番いいと思う。あの頃の韓国がもっともよかった」という典型的な高齢保守層。ところが、娘のパク・クネさんに対しては「苦労知らずのお嬢さんに何がわかる? 結婚もせず、子供も生まず…」と。

「え、でも苦労はしたでしょう。両親ともに殺されちゃったし。結婚しなかったのも彼女のせいじゃないと思いますよ。あんな強面の父親がいたら、誰も彼女をくどけない…」

もちろん私だって彼女が大統領にふさわしいなんて、全く思っていないのだけど、こういう言い方(「女はダメ」とか「子供を産んでいないからダメ」とか)に遭遇すると、思わず彼女の肩をもってしまう。

それはそれとして、パク・クネさんの支持層は、その父親の支持層と重なっていると思っていたのだけど、必ずしもそうとはいえないかもしれない。

と、ここまで書いていて、思い出したのは今回中国でのデモに登場した毛沢東肖像画。あれが出てきた時に、「なんで毛沢東?」と思ってツイッターを検索したら、やはり同じことを思った人がかなりいたようだ。
背景には政治的な派閥問題もあるらしいけれど、やはり郷愁なんでしょうね。いまほど格差がなかった時代を懐かしむ人々。朴正煕やセマウル運動を懐かしむ韓国の高齢者と同じ。
ちなみに韓国の高齢者の貧困率は非常に高く、それは半分近くとも言われている。ネオリベ社会と家族主義の合体でもっとも割を食った人々である。
でもこの人たちはパク・クネを支持しないかもしれない。
となると、選挙の行く末は…。

ということで、時間切れ。猫の話はまた後で。