差別社会?

週末、日本に行ってきた。
韓国に戻るとき、親せき筋の者から言われた。
「日本から来たって行ったら、空港で放射能検査されるの?」「放射能ついているって、嫌がられない?」

放射能検査は希望者のみ。それは排除のためでなく、本人と周囲の安全のため。なんだか、誤解している人が多い。
そして「日本人=放射能」?
そうだよね。もう「東電フクシマ第1」よりも「福島」問題になってしまったのだから。

震災直後、原発周辺の人々の学童疎開受け入れについて、地元の市会議員などに要望書を出していたとき、「早くしないと健康被害はもちろん、差別問題になる」と書いた。日本人長くやっていると、さすがにこういう展開は予想できる。

マイミクさんが「日本ってもともと差別国家なの?」とつぶやいていたけど、そういう書き方をするなら、日本だけでなくどんな国も差別国家。差別なくして国家は成り立たないという本質論になってしまう。

ただ、韓国や諸外国と日本の差別は、現れ方が違うために印象が強烈だ。
皇室は象徴であり、その下に建前としての平等社会(というか平民社会)が広がる。でもその枠(まったりとした安全で清潔できちんとした平民社会の)を脅かすもの、枠を破壊するものは排除される。

風評被害」の始まりの頃、若い福島の人が「やばい、在日の方の気持ちがわかるような気がする。俺も差別されちゃわけ?」とつぶやいていたけど、当事者にならないとわからないこともあるのかもしれない。
イラクで人質になったり、日本で初めて新型インフルエンザにかかったり…。そういえば、ホリエモン実刑だって。このタイミングで。

韓国の差別はもうちょっとわかりやすい。日本と反対で、建前が差別社会で、本質は平等社会。韓流ドラマに出てくる、あの極端な貧乏人差別などは、誇張でもなんでもない。ただし、ものすごい不当な目にあっていても、心の底では負けていない。人間平等の思想、国民みな「元両班」の誇りがある。
たとえば、フィリピン人のメイドさんはよく、「韓国人の家が一番働きたくない。人間扱いされない」というが、韓国人は相手を人間と認めた瞬間に、平等だと思ってしまうから使えない。逆に戦後の日本人は建前としての「平等」があるから、これまたメイドさんをうまく使えない。

ちなみに、韓国で日本人は嫌われていたけど、差別はされていなかった。国家が金持ちだったから。これからはわからないけど…。

そうそう、空港でも放射能検査はしていなかった。金浦だからかな。荷物検査も一切ない。

福島の方、日本が嫌になったら韓国にどうぞ。「日本人」として嫌われることはあっても、差別はない。でも、他に腹がたつことはいっぱいあるけど。