グァテマラの韓国系移民

今日の朝鮮日報、驚いたのはこのニュースだ。

韓国系住民、グアテマラで拉致され殺害
身代金が法外に多額、昨年は韓国人6人が殺害される

http://www.chosunonline.com/news/20100204000008

事件が起きた先月18日には報道がなく、遺体が発見されたことで外交部が発表した。それにしても、驚きなのは、昨年1年間で6名もの韓国人が殺されていること。しかも今までは「通常の金額の身代金」で交渉が成立してのが、今回は「金額が高すぎて」交渉が決裂したと。つまり、韓国人誘拐はすでに日常化しており、大使館それにお金を払い続けてきたということだろうか。

グァテマラは近年韓国系移民が急激に増えていることで知られている。
韓国政府関係機関の統計では2009年現在で9921名、新聞の約1万名とほぼ同じ数字だ。ちなみに当地の日本人人口は294名。韓国系移民の多く繊維関係の製造業者で、企業数は150ほどだという。韓国では1990年代半ばより、製造業における海外移転が急増した。中国、ベトナムなどが近隣諸国が人気だと思っていたが、グァテマラまで行っているとは…。
ひょっとしたら、米国移民が流れたのかもしれないと思っていたら、案の定、先月、米国国籍の韓国人経営者がグァテマラで殺されるという事件も起きていた。

それにしても、今は、世界のいたるところに韓国人はいて、そこでさまざまな事件に巻き込まれている。
中には当地の国籍をもっているものもいるだろうし、外交通商部はどこまで責任を負えるのだろう。


以下は、新聞の引用。

 

外交通商部の発表によると、中米グアテマラで先月18日、身代金を狙った犯罪組織に拉致された韓国系住民のSさん(56)が、3日午前(韓国時間)、首都グアテマラシティから40キロ離れたパリン市の山林で遺体となって発見されたという。
 治安が悪化し、犯罪組織が暗躍しているグアテマラでは、Sさんのほか、昨年だけで韓国人6人が殺し屋や強盗などに殺害され、また4人が拉致された後、金を払って解放された。グアテマラには現在、企業の駐在員や、縫製会社の経営者、自営業者など、約1万人の韓国人が居住している。
 外交通商部の関係者はこの日、「現地で縫製会社を営むSさんが拉致された直後、犯人らが会社の関係者に7回にわたり、身代金を要求する電話をかけた。だが、犯人らは通常の身代金の額とも比べ物にならないほど多額の金を要求し、先月23日に連絡が途絶えた」と話した。自分の乗用車で移動中に拉致されたSさんは、会社の社員らに直接電話をかけ、自分が拉致されたことを知らせていた。
 外交通商部は、Sさんが拉致された直後、駐グアテマラ韓国大使館を中心に対策班を設置し、現地の警察に捜査協力を求めた。政府の関係者は、「昨年には、グアテマラで拉致された人は通常の身代金を払えば解放されていたが、今回は要求された額が余りにも多額なため、交渉が決裂した。このため、犯人らはSさんを殺害し、遺体を捨てたのではないか」と話した。昨年、グアテマラで発生した4件の韓国人拉致事件はすべて、数万ドル(1万ドル=約91万円)の身代金を支払って解決したという。グアテマラでは昨年1月、Sさんの縫製会社の社員Yさん(47)とKさん(30)が会社の警備員に殺害され、3月19日にはゴルフ練習場を経営していたPさん(39)が、練習場の近くで男に銃撃され死亡した。また同月24日には、服地の輸入会社を経営していたAさん(48)と、同居していたHさん(49)が、自宅で両手を縛られ、凶器で刺され殺害された。
 外交通商部によると、人口1300万人のグアテマラでは、1日に平均17人が銃器などで殺害されている。麻薬組織と連携した犯罪組織の構成員が約8万人いるとされるのに対し、警察と軍隊は合わせても約3万4000人にとどまっている。

鄭佑相(チョン・ウサン)記者

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