「韓国社会」後退する民主主義?

最新号の「ニューズウィーク」は韓国のロウソクデモについて、「民主主義のが未成熟」、「独裁政権時代の習慣をなかなかぬぐい去れずにいる」と分析している。
 「ロウソクデモのリーダーは、1980年代に軍部独裁に抵抗して成長した過激な反米左派世代で、市民団体やメディアで指導的な立場にある」(スタンフォード大ラリー・ダイアモンド教授)等等。

 一方、昨夜のKBSニュースではデモ隊の人が(警察機動隊の取り締まりに対して)、「これでは80年代と同じだ。独裁政権時代に逆戻りした」と言っていた。

 確かにデモの様子だけ見れば、まるで80年代だ。
 それにしても失笑ものは、「不法」デモの先頭で座り込む時代錯誤の野党議員。ちょっと衝突に巻き込まれると逆ギレして「現職の国会議員を殴るとは! 警察庁長官をクビにしてやる」と「法的な手続き」を叫ぶ。
 
 かつて野党議員がデモの最前列にいたのは、それ以外の方法がなかったからだ。言論の自由も選挙や国会の公正もなかった独裁政権の時代。あの頃と同じやり方してどーすんの。

 
 ただ、さすがにテレビも人々の「うんざり」がわかってきたよう。世論調査(アンケート)ではデモ反対派がわずかにデモ継続派を追い越したと報道していた。

 私は韓国の民主主義に対しては非常に思い入れがある。彼らが自らの力でそれを手に入れる様子を20年間、じっと見てきた。どこから押し付けられたわけでもない、彼ら自身が勝ち取ったもの。
 だからもっと大切にしてほしい。血を見るのはもううんざりだ。