韓国人と経済危機

韓国人は危機に強い。普段は個人主義な人々だけど、外敵が見えると急に団結する。今回の外敵は「経済危機」。

で、以下は昨日の朝鮮日報の記事。

「輸出保険公社、新入社員の給与減らし採用増、労使が合意」
 韓国輸出保険公社が、新入社員の給与を4分の1カットする代わりに、採用を増やすという方針を打ち出した。同公社は28日、大卒の新入社員の初任給を25%カットする一方、新規採用を増やすことで労使双方が合意した、と発表した。

 多くの国営・公営企業が新規採用の問題について検討しているが、国営企業の労使が「給与をカットし採用を増やす」ことに合意し、実行することを決めたのは輸出保険公社が初めてだ。

 同公社の柳昌茂(ユ・チャンム)社長は「一人でも多くの雇用を確保しようという趣旨や期待される効果について、労組に対し積極的に説明し、円満な形で合意に導いた」と述べた。今回の決定により、これまで年俸3900万ウォン(約256万円)程度だった大卒者の初任給は、3000万ウォン(約197万円)程度まで下がることになる。同公社側は「今すぐに新入社員を採用する計画はないが、もし採用することになれば、30%ほど多く採ることになるだろう」と話している。

http://www.chosunonline.com/article/20090129000009

 昨日の文化日報ではこのほかにも大手IT通信会社なども数社が、初任給削減、採用枠拡大を出し、それ以外にも正社員の無給休暇拡大など、さまざまなワーキングシェアの方法を出している様子。
 韓国人は正義感がある(お調子者)なので、自己犠牲という美徳に酔いしれて、このタイプの処置には「おっし!」と同調する人が多いと思う。
「でも、これじゃあ結局、企業は傷つかないじゃないか」という深読みはしない。

しかもこの方法が韓国にあっているのは、彼らが天性の遊び(あるいは勉強。韓国人にとって勉強は趣味)好きだということ。休みが増える正社員は、遊ぶ(勉強する)しかない。給料は減っても、でも、遊ぶ(勉強する)。将来が心配でも、とりあえず、遊ぶ(勉強する)。それが韓国人の偉いところだ。
ちなみに韓国では遊びにも勉強にもお金がかかる。家でこつこつというお宅的な遊び(勉強)はせず、商業主義にきちんと乗っかる。つまり、経済効果が発生する。

世界的な危機、乗り越え方にもそれぞれのお国柄が出るでしょう。